26 異教徒のインド人2人と
バングラデッシュの首都ダッカの飛行場に向かう小さなバスの中で、2人のインド人のおじさんたちは「僕たちもボンベイまで行くから心配ないよ」と話しかけて来ました。それからは質問攻め。インド人からの質問はいつも決まっているので、もう慣れっこですが、まずは「結婚しているのか?」で始まり、「日本のどこに住んでいるのか」「職業は何か」「親の職業は何か」「宗教は何か」「一カ月どのくらい稼ぐのか」など、全くもってプライバシーを無視している質問ばかりなのです。彼らにとっては、カーストと宗教は非常に重要な人を判断する手段なので、職業を聞くことで、カーストを察するというやり方を使うのです。もちろん日本人の私にはカーストなどないのですが、私の父が大学の哲学の先生で、今は引退し、本を書いたり、宗教的な講演をしたりしていると言うと、彼らは、最上位カーストであるバラモンだと見なし、一応尊敬の念を抱くのです。つまり、インドの社会では、僧侶階級が一番上で、文化的な事に携わる人や教育者、研究家などは、上位に位置付けるのです。
その二人の職業は、ビジネスマンで、向こうで言うとクシャトリア階級を指し、彼らはインドでは中流以上の暮らしをしている恵まれた人達と言えるでしょう。大都会ボンベイ(ムンバイ)に暮らし、飛行機を使って、ビジネス上の出張をしているのですから。
私がヨーガ教師だと言うと「ホー、ヨーガは体に良いのか?」などと質問されます。彼らは流暢に英語を話し、内輪の話しになると、マラティ語を使います。もちろんヒンディ語も話すのです。彼らは一人はヒンドゥ教徒で一人はキリスト教徒でした。ヒンドゥ教徒の方は菜食主義で、キリスト教徒の方は非菜食主義でした。ヨーガの事を色々質問され、私としては「あなたたちの国のことじゃないの」と言いたくもなるのですが、二人ともヨーガ |